ほんの3,4日うちに滞在しただけのソニアでさえ、何らかの不穏な空気を嗅ぎ取っていたというのに、当の本人の私はまだまだのほほんとしていたこの頃。

 「あら、この人、こんな人だったっけ?」
と、異変に気付いたのは運転中のことでした。

私が旦那に出会ったのは彼が18歳の時。
そのころ、旦那はすでに車を運転していたので、もちろん何度も乗せてもらったことがある。

車でオーストリアやスイス、国を超えての旅行をしたこともある。

で、一度も運転中に声を荒げる旦那を見たことがなかったんです。
10年以上、一度も。

その日は義母も一緒にお昼ご飯に遠出してまして、助手席に義母、後部座席に私と息子。
息子に気を取られていた私は何が起こったのかわかっていなかったのですが、どうも、隣車線の人がスマホを片手に無理な追い越しか何かをやらかしたようで。

旦那が車の速度を急に上げて、義母の側の窓を開け、何やら怒鳴りだしてから、初めて何かが起こっているのに気づきました。

あら、うちの旦那、中指立ててるわ…。
質の悪い輩みたい…。

あら、義母さんまで加勢するの?

小さい子が後ろに乗ってますからねー!!
逆恨みでもされて子供に手だしされたら、とか怖くないんですかー。
私は怖いですよー!!!


もうね、めちゃくちゃびっくりしました。
この人、アンガーマネージメントのセミナーとか受けたほうがいいんじゃないかと本気で心配しました。

すぐに落ち着いて、
「あれは、やりすぎた」
と本人も反省してたんですが。

でしょうね!!

てか、本人ですらやりすぎにすぐ気づきような逆上に加勢する義母さんもどうなの。
なだめてやってー!!

息子を焚きつけてトラブルにでもなったら、あなたも後悔するわよーーーー!!


旦那に人として信用できないところがいくらかあっても、
「息子の安全に神経を遣う」
という一点では私、全幅の信頼を置いていたんです。

コンセントには全て、プロテクトカバーをはめこみ、誤飲するサイズのものは徹底的に子供の手の届く範囲から排除し、長さのある紐、ポリ袋にまで気を配り、子供が使用するボディーソープやクリーム類も安全性を調べ上げるような人でしたもので。

それが、揺らぎ始めた。
この人、怒りに我を忘れるタイプだったのか…。


怖っ!!

これが、旦那に初めて「恐怖心」を感じたできごとでした。




ちょっと奥さん、押してってー

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